Cafezinho
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ブラジル人にとって、Café は特別な意味を持つようです。もちろん、一義的には、コーヒー豆を煎って挽いてお湯(あるいは水か蒸気)で抽出した液体、、、それを喫する、ということでしかありませんが、

"Vamos tomar café?" (「一緒にコーヒー飲まない?」)というひと言は、日本のようにナンパでもあり得そうですし、場面を想像し、機能に還元すると、「仲直りしようよ」「仲間として認めてやるよ」「相談したいことがあるんだけど」「ちょっとここから離れようぜ」などなど、実に多種多様な意味を持っています(強引ですが)。しかも、「コーヒーを飲みに」と言っても、必ずしもコーヒーを飲みに行くわけではなく、実はビールだったり、ピザをつまみに行ったり、何をするでもなくブラブラするだけだったり。日本で「ちょっと一服」というのは、もともとお茶のことだったでしょうか?その辺に似ているようにも思います。

さて、ブラジル人にとってCaféが持つ意味について書かれている、ちょっと面白い文章を見つけました。学生時代の副読本教材(高校英語の「リーダー」みたいなもの)で、授業で読んだ記憶がないのが恥ずかしいですが、Rubem Braga というコラムニストのエッセイ的コラム(クロニカと呼ぶそうです)のひとつです。

身近な題材を取り上げ、文法的にひねりすぎない、といったところが「リーダー」として採用された所以のようですが、正直、口語的リズム感のある文章だとは思えず、あまり好きになれませんでした。それでも、ちょっとしたヒネクレ感は、面白いものですし、特にこの "Cafezinho" は気に入ってました。

Leio a reclamação de um repórter irritado porque precisava falar com um delegado e lhe disseram que o homem havia ido tomar um cafezinho.  Ele esperou longamente, e chegou à conclusão de que o funcionário passou o dia inteiro tomando café.  

Tinha razão o rapaz de ficar zangado.  Mas com um pouco de imaginação e bom humor podemos pensar que uma das delícias do gênio carioca é exatamente esta frase:  

- "Ele foi tomar café".

A vida é triste e complicada.  Diariamente é preciso falar com um número excessivo de pessoas.  O remédio é ir tomar um "cafezinho".  Para quem espera nervosamente, esse "cafezinho" é qualquer coisa infinita e torturante.  Depois de esperar duas ou três horas dá vontade de dizer:  

- "Bem, cavalheiro, eu me retiro.  Naturalmente o sr. Bonifácio morreu afogado do cafezinho."  

Ah, sim, mergulhemos de corpo e alma no cafezinho.  Sim, deixemos em todos os lugares este recado simples e vago:  

- "Ele saiu para tomar um café e disse que volta já."

Quando a Bem Amada vier com seus olhos tristes e perguntar:  

- "Ele está ?" - Alguém dará o nosso recado sem endereço.  Quando vier o amigo e quando vier o credor, e quando vier o parente, e quando vier a tristeza, e quando a morte vier, o recado será o mesmo:  

- "Ele disse que ia tomar um cafezinho..."  

Podemos, ainda, deixar o chapéu.  Devemos até comprar um chapéu especialmente para deixá-lo.  Assim dirão:  

- "Ele foi tomar um café.  Com certeza volta logo.  O chapéu dele está aí..."

Ah!  fujamos assim, sem drama, sem tristeza, fujamos assim.  A vida é complicada demais.  Gastamos muito pensamento, muito sentimento, muita palavra.  O melhor é não estar.

Quando vier a grande hora de nosso destino nós teremos saído há uns cinco minutos para tomar um café.  Vamos, vamos tomar um cafezinho.

予審判事と話さなければならなかったのに、相手がコーヒーを飲みに出かけたと聞かされてイラついたレポーターの抗議文を、私は読んだ。レポーターは待ち続け、結局のところ、お目当ての公僕氏は一日中コーヒーを飲んで過ごしているのだという結論に達した。

若きレポーター君が怒るのも無理からぬことだ。ただ、少しばかりの想像力とユーモアのセンスさえあれば、リオならではの気の効いた台詞のひとつが、まさしく次のようなフレーズだと考えることもできることだろう:

「彼なら、コーヒー飲みに出たよ」

人生は悲しく、複雑だ。毎日、余計に多い数の人と話さなければならない。それに対処するには、「コーヒー」を飲みに出ることだ。一方、神経質に待つ側にとっては、そうした(他人の)「コーヒー(ブレイク)」は、とにかく限りのない、悩ましいものだ。2・3時間も待たされれば、こう言ってやりたくなる:

「わかりましたよ、皆さん、私は引き上げるとしましょう。仕方がないですよね。このボニファシオ氏はコーヒーに溺れて亡くなったんだ」

まあ、その通り。我々は身も心もコーヒー漬けだ。そう、我々はどこでも、次のような単純で中身のない伝言を残すのだ:

「彼は、コーヒーを飲みに出かけました。すぐ戻るそうです」

愛妻が悲しい目をしてやってきて「主人はおりますでしょうか?」と聞いても、誰かしらが同じ「カラ伝言」を伝えることだろう。友人が来ても、債権者が来ても、親戚が来ても、悲しみがこんにちはでも、死が訪れたとしても、伝言は変わらない:

「彼は、コーヒー飲みに行くと言ってました」

さらに、帽子を置いておくという手もある。オフィスに置き去りにするため専用の帽子を購入しておかなければならないのだが、そうすれば、こう言ってもらえることだろう:

「彼はコーヒー飲みに行きました。きっと、すぐ戻りますよ。帽子もそこにあるし」

そう、ドタバタはなし、悲しみもなし、、、このようにして我々は逃げるのだ。人生は複雑すぎる。思考力も、感覚も、言葉も、無駄遣いしすぎる。一番いいのは、そこにいないことだ。

最後の審判の日を迎えるときでも、我々は5分ぐらいコーヒー飲みに出かけなければ気が済まないに違いない。そう、そうしよう。コーヒーを飲みに行こう。

 

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